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自閉症とつばため [自閉症 雑文]

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自閉症とつばため
  自閉症児者や強度行動障害を有する者の中には、
口の中につばをためるという行動を持つ方がいます。
 つばをためていても、その行為自体に危険性や反社会的な意味合いはありません。
 ですから、一般的な専門家の言う「誰にとっての問題なのか?」という定義に
よると、問題行動からは除外されてしまします。
 ただ、つばをためる行為をもつ、多くの自閉症児者は表出言語を持たない場合
が多いのです。
 ぼくは、危険性はないが、なにか悩んでいたり、人生に不満や先行きに不安を
持ち、慢性的に情緒が不安定になっている、自閉症児者が、だれに助けをもとめ
ていいのかわからず。もんもんとしながら生きている自閉症児者がとっている行
為に思えてなりません。
 これは、ぼく個人の勝手な解釈であり、客観的、科学的裏付けはありません。
 
 なので、自分で立証してきました。
 つばをためる自閉症児者は、遅延模倣はあるものの、即時模倣があまり得意で
はありません。この時点で、いろいろなコミュニケーションから逸脱し、孤立化
を促進することになります。
 なので、動作模倣だけは、なるべく早く、療育においてできるようにさせてあ
げたいと考えています。
 一般的な行動療法やABAを使えば、動作模倣の取得はそんなには難しくはない
はずです。
 じつは、この動作模倣の応用だけで、つばためは、解決するのです。
 口形模倣の初期には「あ」という形を模倣させます。
 みなさん、つばをためて「あ」と発音できますか?
 できないでしょう?
 「あ」という音を発したり、口形を作るためには、口いっぱいにたまったつば
をゴクンと飲み込まなければできないのです。
 ただ、大切なのは、重度の自閉症者と模倣ができる関係は、よほどのラポートが取れている関係でもあります。
 キーマンとなる療育者としかできないとう場合も少なくありません。
 ただ留意しなければならないのは、ムキになって、模倣をさせるのではなく、
発達段階に応じた、日頃の地道な適切な療育の積み重ねが大切だということです。
 自閉性が強いと、これに即時の興味関心にあった教材というニーズが生まれます。
 
  瞬時にそれに対応していくのは、たしかにたいへんなことです。
 でも、やれれば、やっただけの価値は保証できます。
 表情や意思の疎通性が格段にあがるからです。
 ぼくが、つばためをあえてとめるのもこのためです。
 つばためを止めたところで、有意義な人生がおくれるようになるわけではありません。
  でも誰かといっしょにそれをなしえることで、その子の人生が大きく変わるのです。
そういう意味では、療育者の意味合いはとても重要なのかもしれません。
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